痴漢冤罪で否認した場合

痴漢事件,特に満員電車での痴漢事件は,他の事件と比較して誤認逮捕が発生する確率が高いと言え,全くの無実の人が犯人扱いされて,逮捕勾留されてしまい,仮に潔白が証明されたとしても,仕事を失うなどの重大な不利益を被るリスクがあります。

痴漢事件においては,物証や目撃証人が限られている中で被害者の供述のみが一方的に信用されてしまいがちであり,本来は「疑わしきは罰せず」「無罪推定の原則」が刑事司法の大原則であるにもかかわらず,被疑者・被告人が自らが無実であることを証明しない限り,有罪とされてしまいかねないのが現実です。

最近では,被疑者・被告人の指に付着した衣服の繊維の鑑定やDNA型鑑定など科学的な捜査が重視されるようになってきましたが,そうした科学的捜査手法も,DNA型鑑定も含めて決して完璧とは言えず,誤認逮捕・冤罪を完全に防止することはできません。

そして,痴漢で誤認逮捕されてしまった場合,「罪を認めてしまえば直ぐに釈放してもらえる」「条例違反なら罰金ですむ」「争っても無罪になるかわからないし,時間をかけて裁判をやっても仕事も失い,家族もバラバラになってしまう」などと安易に考えてしまい,本当は無実なのに認めてしまおうという考えてしまいがちです。

しかし,本当にそれでいいのでしょうか。痴漢で有罪とされれば,前科がついてしまい,一生その汚名を背負ったまま生きていかなければならなくなります。しかも,一度自白調書にサインしてしまえば,後からそれを覆すのはほぼ不可能と言っていいほど難しいのですから,早期に弁護士と相談して対応を協議するべきでしょう。

痴漢で誤認逮捕されてしまった場合,弁護人は,被疑者・被告人が虚偽の自白をして不利益を被らないように法的にも精神的にも支援することができるだけでなく,身柄解放活動や不起訴処分,無罪を勝ち取るために様々な活動をすることができます。

まず,身柄解放活動として,勾留阻止活動や勾留決定に対する準抗告をします。否認事件の場合には勾留されることがほとんどですが,誤認逮捕の疑いが濃厚なときは勾留されないこともあります。

勾留された場合には,有罪率が99%であることからすると,なんとしても不起訴処分(嫌疑不十分)を勝ち取らなければならないと言えます。

ここで注意しなければならないのは,有罪率が99%というのは,「起訴されればほぼ有罪」ということを意味していますが,違う角度からみると,有罪が十分に立証できる事件だけ起訴しているという意味ですから(平成23年の起訴率はわずかに35.0%しかありません。),検察官に手持ちの証拠だけでは公判維持が難しいという判断をさせることができれば,不起訴処分(嫌疑不十分)を勝ち取ることができるということです。

本当は痴漢なんてしていないのであれば,例えば,本人と被害者との位置関係から痴漢をすることは物理的に不可能であったことが判明するなど,検察官に公判維持が難しいと判断させるだけの事実や証拠が見つかることもあるのですから,安易に認めるべきでないことは間違いありません。

また,どれだけ弁護活動を尽くしても起訴されてしまうことはありますが,例えば平成21年4月14日の最高裁の逆転無罪判決など痴漢事件は他の事件と比べて無罪事件も決して少なくはないので,最後まで諦めずに戦うことが大切です。

アーク東京法律事務所(東京・神戸)では積極的に私選における刑事事件の弁護を行っています。
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